英語の仕事

英語だけできる残念な人々

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こんにちは、BabyJです😌。

先日、たまたま図書館で目にして、タイトルに惹かれて読んだ本、「英語だけできる残念な人々 」についてご紹介したいと思います。

英語だけできる残念な人々

作者は日本在住の経営コンサルタントである中国人、宋文洲という方。専門が、企業のグローバル化ということで、外国人であるがゆえの、日本に対する客観的な鋭い指摘がなされています。

超面白いユーモアも交えて。。

日本人の持つ「グローバル人材のイメージ」

日本人は、英語ができれば「国際人」と思ってしまう傾向があります。この指摘に私も力一杯うなずきます。

TOEIC900点、アメリカの大学卒。英語がペラペラで、自己主張が激しくて、「ロジックやストラテジーが口癖」(私😅?)の人などが国際人。

作者は言います。

「そんな人が『グローバル人材』でしょうか?残念ながら違います。」。。日本には、「英語だけできる残念な人々」と「英語ができずになんとなく焦っている人々」があふれかえっているのです。

うちの会社がまさにそうで、外国のことは「わからないこと」として、「英語ができる人」に丸投げです。

「英語ができる人」は、英語のレベルや人材としての能力に関わらず、なんでもできると思っているのです。

その英語の仕事の質や結果が、英語でない部分に左右されていることに気づいてもいないのです。

英語の仕事|英語ができる人は皆同じ??日本の会社で、英語を扱う仕事をしていると、ちょっと不甲斐ない思いをすることがあります。ここで言う「日本の会社」とは、英語ができる少数の社員だけが英語の業務をやっているような、普通の会社のことです。今日は、日本の会社での英語の仕事で、何がどう不甲斐ないのかについてお話しします。...

「世界基準」は存在しない

この本では、「組織」のグローバル化と、「人」のグローバル化、そして「グローバル人材」とはどういう人か?ということが論じられています。

その前に、まず、「グローバル化する」とはどういうことかでしょうか。そして、そこに日本人の「大きな誤解」があるというのです。

世界で通用しているひとつの基準があって、それに合わせることがグローバル化だと思っていませんか?そんな基準などどこにもありません。グローバル化は、「オール (all)」でなく「エブリ (every)」です。グローバル化は徹底したローカル化の積み重ねなのです。*英語部分はBabyJ追加

つまり、楽天のように、日本にある日本の企業なのに、社内の共通語を英語にして、日本人同士で英語を話すのがグローバル化なのではないのです。

アマゾンは、世界に展開している、まさに「グローバル企業」だけれど、アマゾン・ジャパンでは、英語など使っていません。

ここは日本で、日本でビジネスをするのだから、日本語を使っている。それこそが、グローバル化であると作者は指摘しています。

つまり、「郷に入ったら郷に従え」ということです。

違うことが大前提ー英語力より議論力

それでは、「グローバル人材」とはどんな人か。どのような資質が必要なのでしょうか。

文化、習慣、価値観の異なる各国の人たちとのやり取りでは、意見や考え方が違うことが大前提です。

違うことを認めた上で、妥協点を見つけてやっていかなければならないのです。

だから、違うことは違うと言えること。そして、相手がわかるように伝える論理的思考、そして、物怖じせず、はっきりと議論できる議論力が必要です。

意見に同調しなければならない、反論を言ってはならない。なるべく対立を避けなければならない、と考えるのは、日本的思考なのです。

同じような思考や態度を別の文化の人に期待してもそれは裏切られるのです。

事実と感情を分ける

また、上に書いたことと関連して、意見や事実を述べることと、感情を切り離して考える客観性も必要です。

相手に良い感情を抱いているから、良い人だから、意見に同意しなければいけないのではないのです。良い関係性があるから、相手はきっと同意してくれる、と期待するのも間違い。

もちろん、相手の感情を考慮すること、推し量ることも大切です。けれども、事実は事実、意見は意見、という風に、人とは切り離して考えること。感情を抱合せにしない態度が求めれられるのです。

正解は言わないでいいー嘘も必要

また、さらに、グローバル人材の資質として、「正解は言わないでいい、嘘も必要ですよ」と作者は言っています。

でも、これは、「グローバル人材」に関わらず、ビジネス全般、そして個人的な付き合いでも、必要なことですよね。

物事をうまく円滑に進めるために、事実や正解をありのまま述べればいい、ということばかりではありません。

正解がない、という場合も多いし、時には、臨機応変に、事実や正解を言わないで済ます方が、お互いのため、ということもあるのです。

閉じた組織ではグローバル人材は育たない

これから、外国人就労者が増えていくことが予想される今、ますまます、外国人と仕事ができる「グローバル人材」が必要になります。

けれども、外国人を受け入れる組織自体が、まず「グローバル化」することが求められるのです。

「英語ができる」人だけが外国人と対応していても、組織そのものが「日本的思考」のままではうまくいかないのです。

作者は指摘しています。正社員は内の人、派遣社員やアルバイトは外の人、新卒から入社した生え抜きの「プロバー」は、中途採用入社よりも上、という区別は、日本特有の思考です。*そもそも”Proper=正当な”という呼び方自体おかしい (BabyJ)

海外では、仕事の内容が重要で、正社員だからアルバイトだからという区別はありません。新卒一括入社という制度もないから、「プロバー」と「プロパーでない」という区別もないのです。むしろ、様々な職場で経験を積んだ人材が、即戦力として評価されるのです。

人は状況に対応して、臨機応変に変われる可能性を持っていても、多くの日本企業が本当にグローバル化するには、長い道のりのような気がしてしまうのでした。

ではでは😌👍🏻。