異文化を知る

英王室エリザベス女王がレゲエジャマイカの女王だって知ってた?

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こんにちは、BabyJです😌。

以前、よく行っていたカフェで、何度かお会いする常連さんに質問されました。

「カナダの女王は誰だか知っている?」

イギリスの女王はエリザベス女王だけれど、カナダに女王なんていたかしら?

そして、カナダのコインを見せられたのです。コインにはエリザベス女王の刻印が。カナダの女王はイギリスの女王、エリザベス2世なのでした。

ところが、なんと、カナダだけではなく、オーストラリアも、ニュージーランドも、私が大好きなレゲエの国ジャマイカも、エリザベス女王が女王なのだそうです。

皆さんは既にご存知でしたか?私は、なんと今まで全く知りませんでした。

今日は、「グローバルマインドで行こう」などと、日頃言っていながら、私が今まで知らなかったイギリスをめぐる世界の構図について、お話したいと思います。

英連邦 (Commonwealth of Nations)と英連邦王国(Commonwealth of Realm)

イギリスを中心に、かつては、イギリスの植民地だったものが、現在は独立した主権国家になった国々で構成される国家連合を、「英連邦ーCommonwealth of Nations」といいます。

f:id:bjlewis4u:20181210220619j:plainお互いに独立した国家でありつつ、共通の利益を求めて、緩やかな連帯、連合関係にある国々からなる国際機構で、1926年に結成されました。

英連邦ーCommonwealth of Nationsには、現在は、53ヶ国もの国々が所属しています。所属国の総人口は約24億人もいるのです。

その中でも、イギリス、正式には、「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」の王座にある者を、「自国の国王」として戴く主権国家を「英連邦王国 Commonwealth Realm」といい、その数は、現在、16ヶ国あります。

つまり、英連邦加盟国53ヶ国のうち、これら16ヶ国で、エリザベス女王が、国家元首として君臨しているのです。

これらの国には、総督や首相がいますが、「国王の代理」を務めている立場であって、序列の上では、国王、つまりエリザベス女王に次ぐ次席となります。

エリザベス女王亡き後は、あのチャールズ皇太子が国王になります。

【英連邦53ヶ国の中に、英連邦王国16ヶ国がある】
*クリックすると拡大表示します

英連邦と英連邦王国 |国旗や国歌までイギリスのもの

英連邦王国 Commonwealth Realmに属するオーストラリア、ニュージーランドをはじめ、いくつかの国では、国旗にもイギリス国旗のユニオンジャックが施されています。

順に、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー、ツバル。

ニュージーランドでは、国歌までも、イギリスの国歌である”God Save the Queen”が2つある国歌の1つなのだそうです。

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英連邦加盟国でのイギリスの制度や文化の共有

加えて、英連邦加盟国では、2年に1度、英連邦首脳会議が開かれ、加盟国間の貿易や、地球温暖化対策などの環境問題、人権問題、教育問題などの共通問題が話し合われています。

また、4年に1度、Commonwealth Gamesという、オリンピックのようなスポーツの祭典も開かれ、連帯がはかられています。

さらに、加盟国の多くの国では、英語を公用語とし、イギリスの教育制度、資格制度が取り入れています。これは、連邦国間での留学を便利にするためのしくみです。

その他、紅茶やクリケット、道路の左側通行など、連邦加盟国の多くで、イギリスの文化が共有されています。

英連邦の影響力

53ヶ国の加盟国を有する英連邦。

さらに、旧植民地ではない南スーダンや、イエメン、パレスチナ自治政府も加盟を希望しているのだそうです。

それほど影響力を持つイギリスと英連邦。何故、英連邦にはこれほどの影響力があるのでしょうか。

考えてみれば、他の国の同じような連盟、例えば、ドイツ連邦ードイツ連邦国とか、フランス連邦ーフランス連邦国とか、そうしたものは存在しないのです。

小国が、かつての大英帝国、イギリスの力に頼るのは理解できます。けれども、カナダやオーストラリア、ニュージーランドなどまでもが、いまだに、自国の国王としてイギリスの国王を元首とし掲げているというのが不思議です。

一方、驚いたことに、イギリス植民地だったアメリカは連邦に加わっていないのです。

現在、アメリカが世界のリーダーとしての地位にあることと関係 (トランプ政権になったせいで今はそうとは言えないが)しているかもしれません。

イギリスにとって、EU離脱はあまり影響ない?

イギリスはEU離脱へ向けて進んでいますが、英連邦の力の影響力の大きさを鑑みると、英連邦がある限り、イギリスには、大きく失うものはないのではないかと思われます。

イギリスにとって、移民問題など、EUに所属することで、ヨーロッパが抱える望まない問題を背負うよりも、同じ文化を共有し、多大な影響力を保てる英連邦の方が、住み心地が良いに違いないのです。

それにしても、レゲエとマリファナの国、ジャマイカに女王がいるということは何よりも驚きでした。

ではでは😌👍🏻。